雪夜庵閑話

俗世を離れ、隠遁生活を始めた団塊世代です

古建築

雑司が谷旧宣教師館(マッケーレブ邸)

先週上京した時に、以前このブログにも書いた雑司が谷の洋館を訪ねてみた。 地下鉄の東池袋で降り、半世紀前と同じように雑司が谷墓地を通り抜け、グーグルマップの道案内を頼りに細い路地を行くと、その洋館が現れた。 周りには最近建て替えたと思しきモダ…

「ベルギーと日本」展と料亭「若松」のこと

先日、秋晴れの午後、新潟県立近代美術館(長岡)で開催中の「ベルギーと日本」展に行って来た。 明治期に美大卒業後、ベルギーに留学した洋画家の太田喜二郎と児島虎次郎、彫刻家の武石弘三郎を軸として、その当時活動した日本、ベルギーの芸術家の作品を集…

女谷の武田家

柏崎から十日町に向かう街道を進み、女谷(おなだに)という集落から右に折れて、里山に囲まれた田園の中に武田家という旧家がある。 建物は200年以上前の江戸後期に建てられた農家の造りで、一部を除き昔のままの姿を残している。 先日、秋晴れの午後に武田…

伊藤助右衛門邸を訪ねる

先日、念願かなって糸魚川の伊藤助右衛門邸を訪ねることができた。 ここを訪れたいと思ったきっかけは、以前読んだバーナード・リーチの「日本旅日記」(講談社学術文庫 2002)の中に、1953年(昭和28年)10月、リーチが柳宗悦、濱田庄司等と東北から日本海…

京都の邸宅を巡る旅

先週は、「庭屋一如研究会」藤井講師の企画で、京都の非公開の邸宅の見学会に参加してきた。 一日目は、「對龍山荘」と「廣誠院」。 二日目は「蘆花浅水荘」を巡り歩いた。 對龍山荘は、南禅寺周辺の明治期の別荘群の中でも白眉とされる。1800坪の敷地に書院…

プジョー復活

先月、エンジンが掛からなくなり前橋の工場に送られて行った16歳のプジョー407が生き返ったという連絡が来て、昨日、電車に乗って前橋まで引き取りに行って来た。 もうダメかと思っていたのだが、最後の頼みで以前かかっていた「ユーロファクトリー」に運び…

雑司が谷の洋館

50年以上昔の呑気な学生時代のこと。 練馬の親戚の部屋に籠ってオーディオ雑誌を読みふけり、理想のオーディオ装置を空想していた。 空想はメジャーな製品から次第にマイナーなものへと迷い込んで行き、行きついたのは、当時スタックス工業という会社が製造…

貞観園

先週の木曜日、柏崎市にある貞観園の庭園特別公開に行って来た。 ここは柏崎から十日町に抜ける街道沿いの旧高柳町にあり、庄屋の村山氏が江戸時代中期以来代々にわたり名高い作庭家を招いて作り上げて来た庭園が有名で、豪雪地ゆえ公開は6月~11月、さらに…

飯塚邸

今週に入り暖かい風が吹き、一気に春の盛りを迎えた。 あちこちの桜も満開となり、心地よい風に誘われて、昨日は柏崎の飯塚邸を訪ねた。 飯塚邸の長屋門 飯塚家は柏崎在の旧新道村の大地主で、歴代当主は地元政財界の重鎮として名を遺した。 飯塚邸の主屋は…

濱田庄司記念益子参考館

この度のドライブ旅行で栃木県益子町の濱田庄司記念益子参考館へ行ってきた。 ここは陶芸家の濱田庄司(1894-1978)が近郷の旧家などを移築し、自分の居宅・作業所とするとともに世界各地からの収集品を自分および世の人の参考にするために展示する拠点とし…