雪夜庵閑話

俗世を離れ、隠遁生活を始めた団塊世代です

ワクチン輸入で円安か?

 今朝の日経に新型コロナワクチンの海外からの輸入に伴い、購入資金調達のため年間3000~4000億円程度の円売りが生じ、貿易黒字の縮小を通じて、需給面から中長期的な円安要因となる可能性があるとの記事が掲載されていた。

・日本が調達するワクチン全体の6割を占めるファイザー製とモデルナ製は米国の調達価格と同等とすれば、1回分2000円前後になる可能性がある。

・仮に3億回分に当てはめると、他社のワクチンも含め単純計算で3000億円~4000億円規模の調達費用が発生する。(アストラゼネカ製の価格はファイザー製の4分の1程度)

・ワクチン接種により感染が1年で収まればいいが、英国のワクチン担当相は、インフルエンザの予防接種と同様に新型コロナのワクチン接種が毎年にわたり必要になる可能性を示している。 市場では「今後2~3年で数兆円規模の円売りが出てくる」との可能性も浮上する。

 日本政府は国民のワクチン接種にかかる総費用を明らかにしていないが、ワクチンの調達費用に加え接種費用(人件費等)として接種1回につき2070円がかかり、全額国庫負担になる。

 新型コロナ対策による財政負担の増大に加え、為替が円安に動いた場合、総合的にどのような影響が日本にかかって来るのか? 経済学者の意見を聞きたいものである。