雪夜庵閑話

俗世を離れ、隠遁生活を始めた団塊世代です

庭の雀

 雪夜庵の庭には年中いろんな鳥がやって来る。 もとは、雪が積もって食べるものが探せないだろうと、雪の季節にパンを撒いてやったのが始まりで、その後いつの間にか、庭の留鳥化した鳥たちが季節に関わらず、一年中パンをねだるようになってしまった。 いつも来るのは雀だが、ほかにヒヨドリムクドリカワラヒワ、そしてカラスなどが現れる。 このうち人に馴れるのは雀とヒヨドリで、雀は網戸に留まって中の住人に催促するし、ヒヨドリは投げてやったパンを空中で得意そうにキャッチする。 雀は人の目から見ても見分けは付かないが、いろんな性格な奴がいて、気が弱くていつまでもパンを採れなくておどおどしている奴を見ると、気の毒になってしまう。

 時々、親子なのかカップルなのかさっぱりわからないが、ほかの雀に口移しで食べさせてやっている雀を見ることがあってほのぼのとした気持ちにしてくれる。


庭の雀