雪夜庵閑話

俗世を離れ、隠遁生活を始めた団塊世代です

書斎のミニホームシアター

 リタイヤ生活に入ったら思う存分書斎で本を読んだり、音楽を聴いたりしたいと思っていたが、コロナ禍のおかげでイヤでもそのような生活が実現することとなった。

 書斎での時間を出来るだけ快適にするため、まず手を付けたのはミニホームシアターの構築である。 と言っても、以前からのミニオーディオシステムに23.8インチのディスプレイを追加しただけ。 それでも、これまでノートパソコンの画面で我慢していたベルリンフィルのデジタルコンサートがそれなりの雰囲気で楽しめるようになった。

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私の書斎 左は中学校入学時に買ってもらった勉強机 

画面は9月13日開催のベルリンフィル演奏会 指揮はダニエル・ハーディング

 ちなみに私のシステムは、アンプ(CDプレーヤー付)がソニーMAP-S1、スピーカーがボーズ125(WestBorough)で、いずれももう古いもの。 オーディオとして聴く場合は、以前このブログで書いたAmazonMusicHDをスマホ経由で聴くことが多く、デジタルコンサートやビデオの映像を見るときはパソコンを接続している。

 私の書斎のような狭い空間で音楽や映像を楽しむ場合は、これくらいのシステムが最適だと思う。 ずいぶん金のかからないシステムであるが、私には十分な音質であり、これ以上のものはいらない。

 オーディオは凝りだすとキリがなく、私も学生時代には泥沼に陥りかけた経験があるが、幸い(?)カネもなく、次のように考えて頭を冷やし泥沼を逃れた。

・「音楽」を聴くのが目的であって、「音」を聴くのが目的ではない。

・他の製品と比較すれば必ずもっと良いものが見つかり、それは必ず高いものであって、どんどん高品質・高価格のものへと引き付けられて泥沼に陥ることになる。

・「限界効用逓減の法則」によって、カネをかければかけるほど、それによるグレードアップのもたらす満足度は小さくなってくる。

 

 システムだけではなく、ソースについてもカネをかけるのはもう止めた。 よくレコード、CD何千枚のコレクションなどということを聞くが、それよりもAmazonMusicやベルリンフィルのデジタルコンサートホールのように定額で聴き放題の方が合理的でスマートである。 何より場所を取らず、スマホやパソコンで簡単に検索できる。

 このようなものについては、「モノ」に拘らず、世のデジタル化の恩恵を素直に享受して、狭い書斎を広い世界に繋げていきたいものである。