雪夜庵閑話

俗世を離れ、隠遁生活を始めた団塊世代です

いやなデザイン

 

トヨタ・アルファード

 代が替わっても相変わらずいやなデザインである。 トヨタアルファードのことである。 顔面は先代を踏襲した銀歯むき出しの成金親父のようだし、リアフェンダーは箱を引きずっているように重々しく、全体として裃をつけた歌舞伎役者といったところである。 

 よくもまあこんな馬鹿バカしいデザインを恥ずかしげもなく採用するものだと思う。昔は、外国車の猿真似のような車が多くて恥ずかしい思いをしたものであったが、近ごろはこれが日本の独自性だとばかりに厚顔無恥なデザインの車を確信犯のように出してくるのは、日本の文化水準を疑われるというものである。 

 この手の車に乗っている者に限って気が大きくなって追い越し車線を我が物顔にドケドケとばかりに暴走するのである。きっと低劣なクルマの精神が運転する者に乗り移るのだろう。 

 ところが、これがまたバカ売れしていて、この新型も注文してから何年も待たされるという。そのうち日本はこんな下品な車ばかりになるのかもしれない。 いやな世の中である。